社員旅行に行きたくない理由はトラブル対応&上司の接待?書評:なれる!SE(10)

なんで休日まで上司に気を遣わないといけないの? なんて風潮で、社員旅行をしない会社が増えています。24時間フル稼働のIT業界では、社員旅行は苦行なのかもしれません。

「なれる!SE」第10巻は、IT会社が社員旅行でおこるアルアル話しです。サブタイトルは「闘う?社員旅行」です。

毎月なにもしなくてもお金が入ってきたらウハウハだと思いませんか? 今回紹介するライトノベル「なれる!SE」第9巻は、IT業界のウハウハ物語...

社員旅行の目的

みなさんが勤めている会社は社員旅行って行事がありますか?

見た目が小学生のヒロイン室見立華(むろみりつか)は小説の中で、こう言っています。

社員旅行は大事よ。普段話せない他部署の人たちとも親睦を深められるし組織の一体感を高める上でも重要なことよ。

と、普段は非常識な行動をとる少女が言うと妙に説得力がありますが、オヤジが言うとねぇ・・。「人は見た目が100パーセント」というコミックがありますが、そのとおりです。

IT企業の社員旅行は犠牲者多し

IT会社の社員では全員同時の社員旅行は珍しいことです。大きな会社だと部署単位やグループ単位にわけて、分散して実施されます。

IT企業の業務は、24時間365日サービスをしているので、休日とはいえ全員が同時にお休みすると、ユーザーに迷惑がかかるからです。

4社ほどのIT企業で勤めましたが、どこの会社の社員旅行でも、何人かは犠牲者がでていました

十分にスケジュールを調整して旅行にでかけても、旅行中にトラブルが発生します。なのでパソコンとネット環境は準備していますが、最悪は旅行を中止して会社に戻ることも多いのです。

旅行でかける当日に・・・

社員旅行にでかけるバスの点呼をするといつも、一人か二人足りません。時間がないので、そのまま出発してしまいます。いつもです・・・。

上司に理由を確認すると、朝一でトラブルの連絡が入って対応していて、トラブル対応が解決したら合流すると言う連絡があったらしいのですが、律儀に後から自費で交通費を出して社員旅行に合流するらしいのです。

みんないい人で楽しみにしている社員旅行でしたが、わたしならトラブル対応後に追いかけてまでは参加しませんよ。

設立して30年の老舗IT会社なので、遅れても社員旅行には参加しないといけない風潮がありました。

宴会途中に・・

わたしが社会人になった30年前は、ノートパソコンも携帯電話もない時代です。そんな時代の社員旅行は、トラブルが発生しても旅館につくまで連絡がないし、旅館について連絡もらっても、明日にしてもらえる時代でした。なので、宴会は全員で楽しめたのです。

時代が変わったのはPHSが普及し始めた時代からです。ユーザーが心配だからと、ノートパソコンと通信用のPHSを持って社員旅行にでかけるようになりました。

その年の宴会は、ノートパソコンの取り合いになりました。インターネットを見るわけでなく、旅館からユーザー環境にログインしてサポート開始。

担当部署の人間が3人ほど宴会を抜けて、ユーザー対応していましたが、対応完了した頃には宴会は終了。かわいそうなので、おにぎり作って差し入れしたりしたものです。

その後、カラオケで鬱憤はらしていましたが・・。

社員旅行のメリット

最近、不況と不人気が原因で社員旅行をする会社が減っているのですが、わたしは割と社員旅行は好きでした。めんどくさい社員旅行ですが、参加してみるとおもしろいし、メリットもたくさんあります。

知らない土地にいける

出不精でめんどくさがりやなので、放っておかれれると家にズー問います。なので、社員旅行は見知らぬ街を旅する、年1回のイベントでした。

沖縄、九州など随分遠くに連れて行ったもらった物です。新幹線に乗って最後の食堂車で食事をしたり、2018年になくなる九州のスペースワールドとかは思い出に残ります。バブル時代はハワイが社員旅行先だったこともありました。

税金払うくらいなら社員旅行で経費にしてしまえと、豪華な旅行にしてくれたので、メチャ豪華な旅行でした。いまでは考えられないくらい、儲かってたからねぇ。

交流のない部門の人と仲良くできる

大きな会社だと、滅多に会わない支店の社員と交流ができます。社員旅行がきっかけで、結婚した社員もいたようです。

沖縄に全国の社員が集まって帰るとき、沖縄と北海道の温度差が20℃もあって、日本は広いと感じたものです。その後、仕事で支店に訪問しても仲間意識が強くなっていて、仕事もスムーズにできました

文化祭みたいで楽しい

こどもか!なんですが、宴会なんか上司も部下も大騒ぎ!カラオケしたら、街に繰り出して遊んだり。中には、朝まで旅館に帰ってこない奴らもいました。

むかしは、仕事のうっぷん晴らしの場が、社員旅行だったようです。

IT業界はまだ若く、大きな会社でしたが上司といっても30代前半でした。上司も部下も、みんな文化祭みたいな感覚で楽しかったんでしょうね。

社員旅行のデメリット

ここ最近、社員旅行を開催する会社は減ってきています。ないところも多いんじゃないでしょうか。不況で給料も少なくなっている今の時代、社員旅行はデメリットが多いので当然といえば、当然か・・。

上司へ気遣い

IT業界も高齢化が進み、40~50代のロートルがまだ幅を聞かせています。年をとると、昔の武勇伝を喋りたくなるものです。

なんで、旅行にきてまで、上司のおもしろくもない武勇伝を聞かなきゃいけないの?

なんで、旅行に来てまで、上司から説教されなきゃいけないの?

宴会芸ってなに?

金も貰えないのに、なんで他人に芸をみせなきゃなんないの?おもしろくないと査定に響いて、昇級ないかもしれないじゃん!おもしろくない奴とレッテル貼られるかもしれないじゃん!

そんなら、宴会なんてない方が良いに決まってますよね。できるものなら有給使って、社員旅行を休みたい!

休ませろ! 眠らせろ!

ただでさえ人が少なくて忙しいのに、社員旅行のために仕事を終わらせておけだと!?仕事が終わらなかったら、徹夜して片付けて、徹夜明けでバスに乗るの?

社員旅行なくていいから、休ませろ!眠らせろ!

結論 旅行は家族や恋人といくのが楽しい

IT業界で社員旅行を企画するような会社は、ロートル化が進んでいて面倒な上司が多いです。特に40代~50代のバブル世代の連中は!

って、わたしの年代のことですが・・(笑)

社員旅行の目的は、「社員同士の交流をはかり、仕事の鋭気を養う」のが目的なので、年代別世代別グループで生かせてあげればいいのです。

わたしは、40~50代は会社で留守番して、20~30代の社員だけの旅行にすればいいと提案します。旅行先で上司の悪口を思いっきり言わせて、うっぷん晴らしをさせればいいんです。

嫌な上司がいない社員旅行なら、会社に貢献する若い20~30代の社員は、リフレッシュして帰ってきて仕事頑張るはずです。なので、会社にとっても滅茶苦茶メリットがある提案だとおもうんだけどなぁ。

って、こんな提案受ける会社はないよね。

結局、リフレッシュしたいなら、好きな人と旅行先を自分で選んで思いっきりはしゃぎまわるのが1番なのです!

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