出世は意味ない!ルフィのような仲間をつくる方法。書評:なれる!SE(14)

出世ルートから外れたら、浮上するのが難しいのが大企業です。ひとりの力では無理ですが、優秀なメンバーと組むと再浮上の可能性があるかもしれません。

なれる!SE」14巻は、主人公の桜坂工兵に営業で2度も負け、案件失注で大企業の出ルートから外された男が主役。その男が、ベンチャー企業の新人女性と組んで、出世ルートに再浮上するドラマです。サブタイトルは「世にも奇妙なビジネスアライアンス」です。

人間なら失敗することはある・・けれど・・

どれだけ万全な体制をとっていても、失敗することはあります。打率10割のプロ野球選手がいるはずはありません。打率4割あれば、野球殿堂入りなのです。

ところが、官僚や銀行・大企業のサラリーマンの出世街道には、ひとつの失敗が致命的になります。

いちど失敗しただけで左遷され、2度と出世ルートに戻ってくることはできないのが、ビジネスの世界です。

アメリカは何度失敗しても浮上のチャンスが無限大

アメリカは契約社会なので、大企業の出世コースという考え方はそもそもありません。ある日突然、「経営陣が一斉交代」なんてことは日常茶飯事のことです。

そもそもアメリカには、ひとつの会社に長年勤めてトップを採る。なんていう発想がないのです。

ある会社で失敗してクビになっても、実力さえあれば別の会社で社長になることもあります。また、自分で起業して新しいビジネスを立ち上げることも普通にできます。

アップルの創業者ジョブズは、アップルを追われたあとすぐにネクストという会社を作りました。ネクストは商業的には失敗しましたが、最後はアップルの社長に戻ったのです。

何度失敗しても、再浮上するチャンスがあるアメリカの風土は素敵です。

日本でも、民間は少しずつアメリカナイズされて改善されつつあるようですが・・官公庁と銀行は、いつまでも変わらないでしょうね・・。

策士、策におぼれる?

出世レースをしている人は、意識高い系でプライドが高い人が大半です。その中には、他人を蹴落としてでも出世しようと、策を練る策士がいます。

わたしが作った開発チームも2度、そんな策士に振り回されました。策士は自分の利益しか考えていないので、最終的に誰も救ってくれません。

ベンチャーに勤めて5年目。34歳で2度目の転職決意しました。 けれど、クリアしないといけない問題が3つありました。 大阪から東京支店...

その策士も、われわれチームメンバーの人生を曲げたにもかかわらず、たった一人でひっそりと退職していきました。

これが、自分のことしか考えなかった、出世レースに敗北した策士の最後の姿です。いまは、どこへいったのか行方しらずです。

ビジネスはタヌキとキツネの化かし合い?

結局、サラリーマンの世界って、キツネとタヌキの化かし合いの世界なんです。

  • 騙してなんぼ? 騙される奴が悪い?
  • 上司の顔色を伺って、おべんちゃらを言いまくる輩。
  • 上にいい顔、下には無茶難題の上昇志向の強い奴。
  • 成功はわたしのおかげ、失敗は部下のミスを主張する上司。

あなたの会社に、キツネやタヌキは何匹いますか? キツネとタヌキの相手をするのは、疲れます・・。

出世レースより仲間をつくろう!

人を蹴落として自分だけ出世する「出世レース」は、どれだけの人が傷つくことでしょう。妬み、恨み・・・、そんなネガティブな感情を引き起こすのは止めようよ。

尊敬、友情、絆・・・という感情がうまれる、信頼できる仲間を作ることに人生を注いだほうが、楽しくないですか?

本当に優秀な人は出世レースを走らない

優秀で頭の良い人たちは、もはや会社の出世は望んでいません。なぜなら、優秀な彼らは会社に依存しなくても生きていけるからです。

他人の会社出世しなくても、よりよい事業を起こせば自分が社長になれるから、わざわざ苦労して出世することになんの興味もないのです。

大切なのは生き残る力と信頼できる仲間たち

会社が倒産しようが、リストラになろうが、ビジネスセンスがあれば生き残れます。みんなが名前を知っている大企業が、ある日突然倒産の危機に見舞われる姿をみてきました。

シャープが・・!? 東芝が・・!?

倒産しかけていた会社で出世競争に勝ってきた人たちは、いまどうしてるんでしょうね?

大切なのは、どんな状態になっても生き残る力です。

たったひとりでは越えられなくても、信頼できる仲間と一緒なら乗り越えられます。

学生時代はそんな仲間がいたけれど、社会人になると競争意識が働いて、仲間をつくるのが困難になるものです。困難だからこそ、社会人になってできた仲間との絆は大切にしたいです。

フリーランス時代、仕事で失敗して困ったとき、仲間たちは自分の仕事を放り出して手伝ってくれました。涙がでるくらい嬉しかった気持ちは、いまでもはっきり覚えています。

もう、無意味な競争「出世レース」に参加するのはやめて、信頼できる仲間をたくさんつくりましょう!

信頼できる仲間がいて本当によかった。と思える日が必ずきますから。

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