明るい失業者たち(2)~失業保険で起業を学んだ3ヶ月~

起業の勉強のために、無謀にも45歳で会社を辞めしまいました。

唯一の希望は、ハローワークの創業・起業学校なら、失業保険をもらいながら勉強できるのです。

但し、「試験に合格すれば・・」なのです。

実は、会社を辞める時には試験があるなんて知らなかったのです・・。

事実を知った説明会

創業・起業学校の説明会で、衝撃の事実を知りました。

1.申込み書は、失業認定後、ハローワークに提出してください。
(はーい、わかってますよぉ)

2.創業・起業は数年で廃業になるケースが多いです。
(そうそう、そうならないように勉強するの)

3.ハローワークに申し込み後、試験日程を連絡します。
(え?)

4.前期の申込者は150人で、合格者は15人です。
(えっ えー?)

5.合格発表は年末20日ごろに郵送します。
(・・・・)

合格率10パーセントって、マジですか?

筆記試験と面接があるそうですが、試験対策問題集はありません。

不安いっぱいで、精一杯がんばりました。

その2週間後のこと・・。

キターッ!合格通知がキターツ!

試験日から、発表までの2週間はドキドキ・ハラハラして落ちつきません。

「落ちたら、どうしよう」
「どんな気分でお正月を迎えよう・・」
「悩んだってしかたない。前に進むだけだ!」

落ち込んだり、発奮したり、不安な日々を送っていました。

そんな中、ついに合格発表の封筒が到着しました。

・・

封をあけると、「 合 格 」 の 2文字。

なんども、なんども見直して、、嬉しかった。

良く考えると、収入になるわけではないのです。大変なのはこれからなのですが、すっごく嬉しかったんです。

夢に一歩近づいた気がしました。

年の差、30歳の同級生

ハローワークの創業学校は、創業支援科という名の職業訓練学校でした。

職業訓練なので、さまざまな職種、年齢の人々が15人集まりました。

最年少は30歳、最年長は60歳で、これから机を並べて学ぶんです。

トラブルもありましたが、同じ目的をもって学ぶ仲間です。仲良くならないわけがありません。

学校を卒業して久しいので、9時から5時まで、机に座って講義をうけるのは、つらかったです。

最初はね。

慣れてくると、仲間といっしょに勉強することが、ほんと楽しと思うようになりました。

10年たったいまも、一部の人とは交流しています。

卒業 わずか3ヶ月、されど3ヶ月

最初のひと月半は、創業に関する知識、経営に関する知識、資金繰り、マーケティングなど、必要な知識を座学で学習します。

その後、個人別にわかれて、自身の事業計画書を作成していきます。

これから始めようとする事業内容を真剣に考え、事業計画書を作成するなど、会社員時代にはありませんでした。

自分の事業計画書を作成していると、会社員時代の今年度目標を作るのとは、真剣度が全く違いました。

卒業は、それぞれの事業計画書を発表して、先生・生徒の意見を聞いて卒業証書をもらいます。

わずか3ヶ月でしたが、別れがたく、なみだなみだの卒業式になりました。

明るい失業者たち

みんなで集まって食事をしているときのこと、ある学生がみんなをみて不思議そうに言ったことばが、

「なんて明るい、失業者たちなんだ」

だったんです。

確かに、みんな失業者なんです。一般的には、先が見えず、笑顔なんて見せれないはずなのです。

ところが、ここに集まっている15人は、毎日笑っているんです。

多分、みんな未来を見て進んでいたから笑えたんだと思います。

どんな状況でも、前を向いて進んでいれば笑えるんだと、改めて感じた瞬間でした。

それから10年たっても、つらい事があっても、仲間たちと勉強した時間を思い出して、踏ん張っているんだと思います。

起業するには、勇気をもらえる仲間って大事です。

起業しようと考えているあなたには、勇気をくれる起業仲間がいますか?

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